小林陵侑 今季3勝目 不利な追い風の中で7m近い大差つける
「ノルディックスキー・ジャンプ男子W杯」(19日、エンゲルベルク)
小林陵侑(25)=土屋ホーム=が合計306・0点で快勝して今季3勝目、通算22勝目を挙げた。追い風の厳しい条件の下、1回目は132・5メートルで小差の2位につけ、2回目に136・5メートルを飛んで逆転した。
北京五輪金メダル候補の小林陵は、いつものひょうひょうとした口ぶりで「2本とも集中して飛べた」とさらりと言った。首位と0・2点差で迎えた2回目に、高く軽やかな飛躍を決めて逆転。後続に飛距離換算で7メートル近い大差をつけた。
公式記録によると、6位以内の選手では小林陵が1、2回目とも不利な追い風を最も強く受けたが「2回とも同じような風で飛んでいたので安定していた」と気にしなかった。踏み切り直後の追い風にたたかれて高度を下げる選手が多かったが、高い飛行曲線を保って距離を伸ばした。
シーズン序盤で早くも3勝。伝統のジャンプ週間へ「好きな台が多いので楽しみ」。3季ぶりとなる総合優勝の期待も高まる。