“二刀流”平野歩夢が超大技成功 実戦では世界初!衝撃の北京五輪“最終兵器”披露

 「スノーボード・デュー・ツアー」(19日、コッパーマウンテン)

 トッププロが集結する招待大会のスーパーパイプ(ハーフパイプ)決勝が行われ、男子で五輪2大会連続銀メダルの平野歩夢(23)=TOKIOインカラミ=は86・75点で5位だったが、実戦では世界で初めて縦3回転横4回転の大技・トリプルコークを成功させた。今夏の東京五輪にスケートボードで出場し“二刀流”で新たな歴史を築いた男が、再び世界に衝撃を与えた。

 パイプの下で平野の演技を見ていた世界のライバルたちが、その瞬間、頭を抱えた。

 最終試技。8・75点の大差を逆転するには、10月のスイス合宿で完成させた新技を決めるしかなかった。1発目のエアで勢いよく空へ飛び出すと、異次元の滞空時間の中で斜め軸に縦に3回転、横に4回転。わずかに回転が足りず着地がぶれたが、世界で初めて夢の大技「トリプルコーク1440」を成立させた。

 次に跳んだ逆スタンスに縦2回転、横4回転するキャブダブルコーク1440は着地で脚が踏ん張りきれず、転倒。5位に終わったが、優勝した戸塚よりも世界に衝撃を与える内容だった。大けがのリスクも伴い「難易度がマックスのレベル。使うタイミングも重要で慎重にならないといけない技」と話していた“最終兵器”だった。3度目の冬季五輪へ向かう覚悟がにじんだ。

 今夏の東京五輪にスケートボードで出場し、“二刀流”で歴史を作った23歳は、雪上へのブランクをまったく感じさせない。「どこまでいけるのか。その内容を大事にしたい」と話す北京五輪。ダブルコーク1440の連続技でショーン・ホワイト(米国)と激闘した平昌五輪から3年10カ月。雪上で放つ存在感はやはり別格。しまっていたはずのもう1本の“刀”は、切れ味を増していた。

 ◆トリプルコーク1440 斜め軸に縦3回転、横4回転(1440度)する超大技で、失敗すれば大けがのリスクも伴う。前回18年平昌五輪は縦2回転、横4回転の「ダブルコーク1440」を組み込んだ構成の完成度が勝敗を分けた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス