羽生結弦 252日ぶりの挑戦「全力で演技を」 公式練習回避も右足首気にせず

 「フィギュアスケート・全日本選手権」(23日開幕、さいたまスーパーアリーナ)

 2022年北京五輪代表最終選考会の開幕を前に、22日は公式練習と開会式を実施。五輪2連覇中の羽生結弦(27)=ANA=は開会式に出席したが、公式練習には参加しなかった。今大会が今季初戦で、24日のショートプログラム(SP)で4月の世界国別対抗戦以来252日ぶりの実戦を迎える。

 濃紺のスーツに藤色のネクタイを締めて、羽生は開会式の会場へと現れた。7月のアイスショー以来、約5カ月ぶりの公の場。開会式では終始真剣なまなざしで、諸注意などには大きくうなずいた。滑走順抽選では右手でくじを引き、第4グループ4番目の24番滑走に決定。数字を確かめると数回うなずいた。表情は明るかった。

 日本スケート連盟公式ツイッターでは「明日から全日本選手権が始まります。僕も全力で、しっかりと、丁寧に、全てを感じながら演技をしていきます。どうか応援よろしくお願いします」と呼びかけ。12月24日、クリスマスイブの夜に、4月16日の世界国別対抗戦フリー以来、252日ぶりとなる実戦へ臨む。

 今季は右足首のけがで11月のGPシリーズ・NHK杯、GPシリーズロシア杯をともに欠場。「今回の怪我からも、また何かを得られるよう、考えて、できることに全力で取り組みます」「まだスタートラインにはたどり着いていませんが、着実に前に進んでいきます」などとコメントを出し、少しずつ状態を仕上げてきた。

 公式練習は不参加だったが、試合は24日。23日と当日24日午前にも練習時間は割り当てられており、本番会場の氷の感触を確かめる機会は十分残されている。

 同じくシーズン初戦として臨んだ昨季の全日本選手権は、SP「レット・ミー・エンターテイン・ユー」で全てのジャンプを着氷。フリー「天と地と」でも3種類4本の4回転を着氷し、国際スケート連盟(ISU)非公認記録ながらフリーの自己ベストを更新する好演を披露した。

 “ぶっつけ”の試合はこれまでも経験しているだけに、気がかりなのは右足首の状態。開会式と抽選会で患部を気にするそぶりはなく、しっかりと地面を踏みしめた。

 羽生は北京五輪出場を明言しておらず、「最終目標」はこれまで誰も決めたことのないクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)の成功と掲げている。ただ、今大会は最終選考会。北京五輪が懸かったリンクで、夢への確かな足跡をしるす。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス