柔道48キロ級世界女王の角田夏実、重量級相手でも関節技狙う「寝技はやっていこうと」
柔道女子48キロ級世界女王の角田夏実(29)=了徳寺大職=が24日、体重無差別で争う全日本女子選手権(25日・講道館)の前日会見をオンラインで行った。最軽量級ながら推薦出場し、初戦で78キロ超級の田中里沙(環太平洋大)と対戦する。「大きい選手がどういう戦いをするかをしっかり考えながら、軽量級でも戦えるんだぞと皆さんに伝えたい」と意気込みを語った。
減量なしで体重53キロほどで臨むという大会最小兵。初出場の昨年大会は、初戦で57キロ級の玉置桃(三井住友海上)に敗れた。大会の醍醐味(だいごみ)である大きい相手と当たることなく散ったが、今回は初戦で166センチ、105キロの相手とぶつかるだけに「大きい選手と当たるので楽しみもあるが、怖さも不安もある。軽量級らしく動いて、相手にいい柔道をさせないように戦えたら」と胸の内を明かした。
ともえ投げと関節技が必勝パターン。自身の代名詞でもある腕十字固めについては「引き込んで下から十字は入ろうとすると(相手に上から)つぶされてしまう。できれば、(自分が相手の)上から攻めてつぶされないようにしたい」と決める難しさもにじませつつ、「(重量級相手でも)寝技はやっていこうと思っている」と意欲を燃やした。
6月の世界選手権で優勝し、半年ぶりの実戦となる。8月には右膝内側側副じん帯を痛めて2カ月ほどは休養したというものの、ウエートトレーニングを中心に強化。「ケガをしない体をしっかりつくり、大きい相手と組み合って、試合でビックリしないような練習をしてきた」とうなずいた。