小松原美里、尊組が4連覇で涙「感謝の気持ち」五輪へアピール 2位“かなだい”と抱擁

フリー 1位となり喜び合う小松原美里、小松原尊組=さいたまスーパーアリーナ(撮影・堀内翔)
小松原美里、小松原尊組のフリー演技=さいたまスーパーアリーナ(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・全日本選手権」(25日、さいたまスーパーアリーナ)

 北京五輪代表選考会を兼ねアイスダンスのフリーダンスが行われ、小松原美里、尊組は、フリーダンス110・01点、リズムダンスとの合計178・17点で優勝し、4連覇を果たした。

 4・81点差を追っていた村元哉中、高橋大輔組の“かなだい”カップルは、フリーダンスでは112・96点と出場4組中で最上位だったが、リズムダンスの差を埋めきれず、合計176・31点で2位だった。

 小松原組は夫婦カップル。キスアンドクライで得点を確認し、優勝のアナウンスを聞いた美里は、尊と抱き合って、大粒の涙を流した。

 美里は中継を担当いたフジテレビのインタビューに「今の気持ちはとてもうれしいです。ここまでこれたのは、皆様の力であったりとか、これまで助けてくださった方々。最後は自分のスケートを始めた場所で練習したりとか、本当に21年間なんですけど、たくさんの方に携わっていただいて感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます」と思いを言葉にした。

 米国出身で日本国籍を昨年取得した尊は「今回の全日本は6年目だから、自分達の経験や、信じて…」と感極まっていた。五輪選考の重圧がかかる中での試合だったが、美里は「声援のあり方だったりとかは、イメージトレーニングしてきて、自分の予想より上だったり、下だったりはなかったんですけど、それも自分達がしっかり練習してきたからこそ、自信を持ってできることだと思いました」と強い気持ちで臨んだこともうかがわせた。

 この取材後に通路ですれ違った村元、高橋から「おめでとう」と声をかけられ、お互いの健闘をたたえ抱擁をかわしていた。

 世界選手権にも代表として出場し、日本のアイスダンスをけん引してきた。今季はスケートアメリカで6位に入ったが、その後、新型コロナウイルスの影響で練習拠点のカナダに戻れず。11月のNHK杯を終えた後は、尊は「モントリオールの先生に会えない状態では自分の心が壊れてしまう」と涙ながらに語っていた。また、美里も肘の靱帯を痛めていることを明かし、難しいシーズンを余儀なくされていた。

 北京五輪の代表は26日に決まるが、選考は以下の4点を材料に行われる。(1)全日本選手権の最上位、(2)全日本選手権終了時点でのISUワールドスタンディング(世界ランク)最上位、(3)同時点でのISU今季ワールドスタンディング(世界ランク)最上位、(4)同時点でのISU今季ベストスコアの最上位。

 (1)、(2)は小松原組、(3)、(4)は村元、高橋組が該当する。

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