柔道の鈴木桂治監督が“喝”!全日本8強敗退の世界王者・影浦に「負けちゃダメ」

 準々決勝で敗れ、肩を落とす影浦心=講道館(代表撮影)
 準々決勝で垣田恭兵(右)に敗れた影浦心=講道館(代表撮影)
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 「柔道・全日本選手権」(26日、講道館)

 体重無差別で争われ、前回準優勝の太田彪雅(ひょうが、24)=旭化成=が初制覇した。優勝候補だった世界王者の影浦心(26)=日本中央競馬会=は、準々決勝で垣田恭兵(旭化成)に反則負けし、8強で敗退。日本一を逃したパリ五輪代表候補に、日本男子の鈴木桂治監督(41)は「厳しいことを言うと、負けちゃダメです。日本を代表しようとする選手が日本一になれないのは厳しい」と“喝”を入れた。

 担ぎ技と受けの強さを武器に、絶対王者だったテディ・リネール(フランス)の連勝を「154」で止め、今年6月には世界選手権も制した影浦だが、5度目の挑戦でも日本一には届かなかった。

 「全日本を制してこそ真の柔道家」と自負して臨んだものの、準々決勝で試合巧者のベテランの老かいな組み手に苦戦。攻め手を欠き、防御姿勢を余儀なくされ、延長で3つ目の指導が宣告されると両膝に手を突いてうなだれた。「世界選手権を獲り、全日本チャンピオンを目指したが、まだまだやることが多いなと感じた。重圧は感じてなかったが、おごりがあったかもしれない。どこかで(世界王者として)アドバンテージがあると思っていたんじゃないか」と反省が口を突き、「今日の負けが無駄にならないように一からやっていきたい」と前を向いた。

 自身も4度全日本を制している鈴木監督は「厳しいことを言うと負けちゃダメ」と心を鬼にした。今大会は代表選考に直接影響するものではないものの、最強を決める全日本選手権を制してこそ胸を張って世界に打って出られる。影浦について「これから100超級を代表する選手になる一人」と認めるからこそ、「日本代表として世界と戦うにはまだまだ足りないものがあるのでは」と喝破した。

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