羽生結弦が連覇、北京五輪内定「正直ほっと」感極まる 4回転半はダウングレード
「フィギュアスケート・全日本選手権」(26日、さいたまスーパーアリーナ)
男子フリーが行われ、SPトップの羽生結弦(27)=ANA=が逃げ切り、2年連続6度目の優勝を果たした。フリー211・05点、合計322・36点だった。北京五輪代表も内定した。2位は宇野昌磨(24)=トヨタ自動車=で295・82点、3位は鍵山優真(18)=オリエンタルバイオ・星槎=で292・41点だった。
冒頭で4回転半(クワッドアクセル)に挑み、乱れがあったものの着氷した。採点表によると、回転不足により、ダウングレードされ、基礎点は1回転少ないトリプルアクセルの8・00点。ここから出来栄え点が3・89点減点された。
4回転サルコー、3回転半-2回転トーループ、3回転ループと、序盤のジャンプ要素は着実に着氷した。
演技後半、4回転トーループ-3回転トーループも着氷。4回転トーループ-オイラー-3回転サルコーも美しく降りた。最後にトリプルアクセルを決めて、最後まで「天と地と」の世界を美しく表現した。
4回転半の挑戦もさることながら、それ以外のジャンプの安定感が際立った。体力の消耗があるはずの後半の4回転からの連続ジャンプも着実に決め、他の選手との差を広げた。
大きな拍手に「ありがとうございました」と感謝をあらわした。キスアンドクライでは「よく頑張った~」、「そんな慌てなくてよかった」などの声が聞こえた。
得点を聞き遂げ、「これからも練習がんばります。本当に支えてもらいました」と中継を通じて、ファンに語りかけた。また、中継内のインタビューでは「正直、ほっとしています。6分間練習の前から泣きそうで、本当にあと何回この景色が見られるだろうって。あと、今まで頑張ってきたこととか、いろんなことを思い出した」など、目を真っ赤にして語った。