羽生結弦 五輪内定の話題にも「あぁ、そっか」鬼気迫る演技と4回転半への集中
「フィギュアスケート・全日本選手権」(26日、さいたまスーパーアリーナ)
男子シングルは羽生結弦(27)=ANA=がSP111・31点、フリー211・05点、合計322・36と異次元の演技をみせて2年連続6度目の優勝を果たした。前人未到のクワッドアクセル(4回転半)への挑戦を明言し、そこに注目が集まる中で、緊張から解き放たれたような言葉も羽生から聞かれた。
中継を担当したフジテレビのインタビューに、「正直ホッとしています。いやもうなんか、ああ、正直もう6分間練習前から泣きそうで」と語る羽生の目は真っ赤になっていた。大勢の観衆が早くから詰め掛け、客席を埋めた。「あと何回、こういう景色が見られるだろうとか、今まで頑張ってきたこととか、いろんなことを思い出して、でも朝の公式練習は、本当にまわさなくてもいいかなと思えるぐらいだったんですけど、かなり苦しかったので、本当にホッとしています」と胸の内を明かした。
クワッドアクセルへの挑戦が、さらに羽生を一段上に引き上げたことをうかがわせた。「とにかく(クワッド)アクセルって本当、難しいですけど、全部がちゃんと、『天と地と』というプログラムとしてリスペクトを持った上でできたのでよかったです」と語った。
演技への集中ぶりは、北京五輪内定について聞かれ「あぁ、そっか。ははは」と反応したことからもうかがえた。「本当にこれからも頑張ります。これからも応援お願いします」と、語った。
大会は2位に宇野昌磨、3位に鍵山優真が入っている。