坂本花織、高難度フリー後押ししたのは荒川静香さん、北京で「表彰台」狙う
来年の北京五輪代表に選出されたフィギュアスケート女子の坂本花織(21)=シスメックス=が27日、オンラインで記者会見し、代表発表から一夜明けた心境を語った。18年平昌五輪で6位入賞した坂本は、26日まで行われた全日本選手権で3年ぶり2度目の優勝を果たした。2大会連続の五輪へ向けて「平昌五輪の点数と順位より上にいくことを目標にしていたが、さらに絞ると表彰台に上がりたい」とメダル獲得への意欲を見せた。
また、高難度構成で一度は断念しかけた今季新フリー曲への挑戦へ、背中を押したのは金メダリストであったことも明かした。全日本選手権で高得点を出した「No More Fight Left In Me」は、体力的な負担に加えて、曲の解釈も難しかった。8月の大会では旧プログラムの「ピアノ・レッスン」で臨み、まだ新プログラムへの挑戦を決断しきれなかったため、06年トリノ五輪金メダルの荒川静香さんとアイスショーで競演した際に相談したという。「迷っていると言ったら、やってみてダメだったら変えればいいし、やって損はないと言われて思い切った。もっと上を目指していきたいと、覚悟を決めて怖さは飛んだ」と振り返った。
高校2年で出場した前回五輪とは違い、今回は日本女子のエースとして大舞台に上がる。「自分がエースだと思ったことはなくて、選ばれた3人(樋口新葉、河辺愛菜)は横並び」と言うが、「初めての舞台でみんな緊張すると思うので、ちょっとでもその場を和ませられたら。リラックスして自分もいつもどおりの演技ができるようにしたい」と持ち前の明るさでチームをけん引する。