駒大 連覇圏内3位“絶対エース”田沢“花の2区”区間賞も後続続かず 復路で大逆転だ

 「箱根駅伝・往路」(2日、大手町~神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場)

 関東の20校とオープン参加の関東学生連合を加えた21チームが参加して行われ、総合連覇を狙う駒大はトップから約3分半遅れの3位だった。コロナ禍が続く中での開催で、沿道での応援自粛などが呼び掛けられた。

 “絶対エース”の活躍も、往路優勝には届かなかった。前回大会で総合優勝した駒大は、各校のエースが集う“花の2区”で主将の田沢廉(3年)が区間賞の走りでトップに立ったが、後続が続かず、3位。大八木弘明監督(63)は「ちょっときつかった」と苦い顔だった。

 それでもチームをV圏内に踏みとどまらせたのは、田沢の活躍。前回優勝校として、エースとして、重圧のかかる中、区間歴代4位の走りでチームを一時トップに立たせた。「苦労はいろいろしました。言葉よりも背中で引っ張ってきた」。世界を見据えるエースは、「うれしいより当たり前。ここは通過ライン」と貪欲だった。

 頼もしい田沢の姿に、大八木監督恒例の「男だろ!」のゲキは柔らかい口調に変わった。「今回は『いいぞ』とおっとりしたことを言ってくれた」と田沢。駒大では大八木監督が学生時代に獲得して以来の2区区間賞。「監督が『俺も取ってるんだよ』とさりげなく話をしてた。(監督に続いて)うれしいです」とはにかんだ。

 先頭の青学大とは3分28秒差。大八木監督は「ちょっと厳しい部分はありますけど、何が起きるかわからない。しっかり走ってくれれば」と期待を込める。前回大会も往路3位から総合優勝を勝ち取った。「9区までに詰められれば」と指揮官。劇的な大逆転は、2年連続で巻き起こす。

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