青学大9区・中村が雪辱の区間新「狙って走りだした」 全区間が厚底時代の記録に

 青学大・中村唯翔(左)からたすきをつなぐ中倉啓敦(撮影・佐々木彰尚)
 8区の佐藤一世(左)からたすきを受け取る9区の青学大・中村唯翔(撮影・堀内翔)
 8区の青学大・佐藤一世(右)から9区の中村唯翔にたすきを渡す(撮影・堀内翔)
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 「箱根駅伝・復路」(3日、神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場~大手町)

 青学大が2年ぶりの総合優勝へ、最終10区の中倉啓敦(3年)にトップでタスキをつないだ。9区・中村唯翔(3年)は1時間7分15秒で、14年ぶりに区間記録を更新する圧巻の走りを見せた。

 往路トップから、6区の高橋勇輝(4年)が大崩れしない走りでリードを守ると、7区の岸本大紀(3年)が今大会チーム初となる区間賞の快走。後続を突き放した。8区の佐藤一世(2年)も安定した走りを見せた。

 そして9区・中村唯翔(3年)は、区間新記録の快走。10区につなぐ鶴見中継所へ駆け込んだ。

 従来の区間記録は08年大会で篠藤淳(中央学院大)が出した1時間8分1秒。

 日本テレビのインタビューに中村は「正直、区間新記録というのは狙って走りだしたので、記録を更新できてうれしく思います」と率直な思いを語った。

 「8区の(佐藤)一世が『楽しいですよ』と言ってくれて、その通り楽しく23・1キロを走れてよかったです」と振り返った。

 前回大会で、中村は2年生ながら各校のエースが集う“花の2区”に抜てきされたが、区間14位。2連覇を狙ったチームは往路12位と大きく沈み、原晋監督も「ゲームオーバー」と話した。さらに、今季の全日本大学駅伝では、2区を走り区間14位。青学大は総合2位だったが、個人として結果を残せなかった。「2本の駅伝の借りはこの箱根で絶対返したいと思っていたのでそれができてよかったです」と、雪辱の走りにつなげた。

 さらに、青学大では中村に続き10区の中倉啓敦(3年)も1時間7分50秒で区間新を達成してゴール。大会終盤でライバルを突き放しての総合優勝を成し遂げた。

 今大会は最古の区間記録だった1区で、中大・吉居が区間新記録をマーク。次いで古かったのが、中村が更新した9区の記録だった。10区も塗り替えたが、これで全区間の記録が2019年以降、高機能なことから議論にもなった厚底シューズが主流の、いわゆる「厚底時代」のものになった。

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