リーグワン東葛選手の薬物逮捕でリーグ全選手の検査実施 結果次第で「リーグ運営見直し」
7日に開幕するラグビー・リーグワン1部・東葛(旧NEC)の元契約選手のブレイク・ファーガソンが違法薬物の所持容疑で逮捕されたことを受けて、リーグワンの東海林一専務理事と日本ラグビー協会の岩渕健輔専務理事が4日、都内で会見を行った。
東海林一専務理事は「この度は皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけしております。心からお詫びを申し上げます。大変申し訳ございませんでした。リーグワンでは日頃よりコンプライアンスを重視し、インテグリティを向上することをラグビーの根幹として取り組んで参りました。今回の事象につきましては誠に遺憾であります。同時にリーグワンとして取り組みの不徹底、こちらが今回の事象の一つの大きな要因だと思っております」と謝罪した。
ラグビー界では20年シーズンにトップリーグ(TL)の日野に所属する選手がコカイン使用容疑で逮捕され、「選手へのコンプライアンス再教育のため」として3月に実施予定だった3節分の計24試合を中止とした。19年にもトヨタ所属選手が違法薬物により逮捕され再発防止に努めてきたはずだった。東海林一専務理事は「リーグワンの立ち上げのところを優先する中でインテグリティに対する優先順位が下がっていたのは認めざるをえない。そこは猛省しているところ」と振り返った。
ファーガソンは2日に契約解除となっており、東葛は開幕戦の横浜戦(8日、柏の葉)へ辞退することはなく出場の意志を表明している。すでにチームは緊急対策として選手、スタッフに外部機関による薬物検査を実施し、全員の陰性を確認した。
今後については、開幕までに全選手に薬物検査を実施する。「本検査の結果に基づきまして必要と判断される場合は、リーグの運営に見直しを図ります」と結果次第では開催の中止も検討される。
3度目の薬物問題に岩渕専務理事は「深く反省をしております。日本のラグビー協会としては絶対に許さないと強く訴える必要がある」と話した。