ラグビー戦国時代へ リーグワン8日開幕 TLから刷新!「運営のプロ化」

 ラグビーの「リーグワン」は8日の3試合で開幕を迎える。当初の開幕戦だった東京ベイ-埼玉(7日、国立競技場)は埼玉に9人の新型コロナ陽性者が判明し中止となった。開幕前にコロナ禍の影響を受け、苦難の船出となる。刷新された新リーグはトップリーグ(TL)との違いも生まれた。各チームに日本協会から興行権が委託されるなど「運営のプロ化」が求められる。競技面では構想当初に掲げられた選手のプロ化こそ見送られたが、リーグは3部構成で1部はTLの16チームから12チームに絞られ、拮抗(きっこう)した試合の増加が期待される。

 コロナ禍の影響を受けながら、開幕までたどりついた。当初は21年秋の開幕を目指したが、22年までずれ込んだ。1部12チーム、2部6チーム、3部6チームの計24チームが参入し、初年度がスタートする。

 TLとの違いの一つに、リーグワンでは興行権が日本協会から各チームに移譲される。チケット販売などから収益の向上が必要となり「運営のプロ化」が求められる。また地域に根ざすことを目指して「ホストエリア」を設定。チーム名には地域名を取り入れる。選手はTLと同様に、プロと社員選手によって成り立つ。

 1部の12チームは、TLの16チームから絞られた。上位と下位の実力差が広がっていたTLから、より拮抗した試合を増やすことが目的で、見応えのある試合を生み出す。埼玉の主将で日本代表フッカー坂手淳史(28)は「見ていて楽しいラグビーが増える。より1点が重要になる」とハイレベルな環境を歓迎した。

 1部の上位チームは海外チームと対戦する「クロスボーダーマッチ」も想定。スーパーラグビーに参戦していたサンウルブズが解散した今、貴重な海外経験の場も作られている。また、リーグワンへ海外選手の参戦も促進。すでに他国での代表経験があり日本代表資格を得られない外国人選手の同時出場は3人までと、TLより1人増えた。

 日本協会の岩渕健輔専務理事(46)は「19年W杯(日本大会)が終わって、まずは国内でのレベルアップが何よりも必要だという結論になった。その結果リーグワンが生まれた。まずは国内での高いレベルでのプレーが大きな柱になる」。新リーグの最終目的は、日本ラグビーのさらなる発展。23年W杯フランス大会で8強突破を目指す日本代表の強化につなげる。

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