入国書類虚偽記載疑惑のジョコビッチが声明「人為的ミスで意図的ではない」と釈明
男子テニスの世界ランク1位で17日開幕の全豪オープン出場に意欲を見せているノバク・ジョコビッチ(セルビア)が12日、オーストラリアに入国する際に提出した書類で虚偽申告をした疑いについて、自身のツイッターで声明を発表した。
ジョコビッチについては複数のメディアが入国審査で提出したビザ申請書類にあった「オーストラリア渡航前14日間で旅行しましたか」との問いに「いいえ」と回答したと報じた。しかし、実際にはクリスマス(昨年12月25日)に母国セルビアのベオグラードに滞在、さらにトレーニングのために同31日にはスペイン・マルベーリャへ移動し、年明け1月2日に同所を発ったという事実がSNSや地元メディアによって確認されている。
これについてジョコビッチは「これは私に代わって私のサポートチームによって提出されました。間違ったボックスにチェックを入れたという管理上の誤りについて心からお詫びします。これは人為的なミスで意図的なものではありません。私たちは世界的流行の困難な時代を生きており、時には間違いが起こる可能性があります」と、釈明した。その上で「私たちのチームはこの問題を明確にするために豪州政府に追加の情報提供を行いました」と説明した。
ジョコビッチは大会を運営するビクトリア州政府により、接種免除を認められたことを受け、オーストラリア行きを決断。5日に豪州に到着したが、新型コロナウイルスのワクチン免除の書類不備を理由にオーストラリア当局に入国を拒否され、メルボルンの隔離ホテルへ移送された。これらの処遇に対し、同選手の弁護団が強制送還差し止めを求める訴えを裁判所に起こした結果、政府によるビザ取消を無効にする判決が下された。
17日に開幕する全豪オープンについては「全豪でプレーすることは常に名誉です。私は世界最高のプレーヤーと競争し、パフォーマンスを行う機会が欲しいだけです」と、出場に意欲をみせた。
またジョコビッチは今回の接種免除について、12月16日のPCR検査で陽性となったことを挙げている。翌日の17日にベオグラードでの子どもが集まるイベントにマスクなしで参加したことも問題視されているが、検査を受けたのは16日としたものの、「そのイベントが終わるまでPCR検査結果が陽性であるという通知を受け取っていなかった」と、弁解した。