「ＮＢＡ、ウィザーズ１０５－１０９ラプターズ」（２１日、ワシントン）

　ウィザーズの八村塁（２３）とラプターズの渡辺雄太（２７）が出場し、世界最高峰の舞台で２０年２月１０日以来、２年ぶりに日本人対決を実現させた。八村は今季最長の１９分５０秒で３戦連続２桁得点となる１１ポイント、今季最多の８リバウンド。３試合ぶりの出場となった渡辺は５分４７秒で２バウンドを記録した。試合はラプラーズが競り勝って２２勝２１敗、敗れたウィザーズは２３勝２３敗。

　ともにベンチスタートの２人は第１Ｑ７分３５秒からそろってコートイン。ウィザーズのボールで再開した試合で２人はマッチアップし、八村が１対１から放ったミドルシュートを外し、渡辺がリバウンドを記録した。

　地元ファンを沸かせたのは八村だ。第１Ｑ残り１分にトップの位置から中央突破でレイアップを沈めてこの日初得点をマークすると、第２Ｑ２分には鮮やかなターンラウンドシュート、その３０秒後にはドライブから巧みなステップでディフェンスをかわし、左手でレイアップを成功させた。同３分すぎにはミドルポストからのシュートも決めた。

　ラプターズの１点リードで折り返した試合。後半の八村は第３Ｑ６分４７秒から出場し、残り３分には右４５度でビールからパスを受けて３点シュートを沈める。課題の長距離砲を３戦連続でさく裂させ、同じく３戦連続２桁得点となる１１ポイント目を記録した。

　第４Ｑの八村は“サポート役”に回った。開始１分４３秒、同２分１７秒、同４分２２秒に立て続けにディフェンスリバウンドをもぎ取り、今季最多の８リバウンドをマーク。約５分のプレーでシュートはブロックショットで阻止されたダンクシュート１本だけだった。この日は同じパワーフォワードのクーズマが首痛のため欠場。八村の１９分５０秒の出場は今季最長となった。

　渡辺は第２Ｑ開始から１分２３秒プレーした後は出番なし。約６分の出場でＦＧはなく、無得点に終わったが、持ち味のディフェンスで存在感を示した。

　八村と渡辺（当時グリズリーズ）は１９年１２月１４日の試合でＮＢＡ史上初となる日本人対決を実現。試合後は互いのユニホームを交換し、健闘をたたえ合うなど、歴史的な一戦となった。

　２人は２０年２月１０日の試合でも顔を合わせたが、以降はけがや体調不良で欠場するなど、そろってプレーすることはなかった。今季の両チームはここまで３試合を戦ってきたが、八村が個人的理由などで開幕から出遅れるなどして対決は持ち越されていた。