御嶽海の母・マルガリータさん 急きょ現地観戦で“ラブパワー”送った

 御嶽海が優勝を決め、喜ぶ母親のマルガリータさん(中央)
 優勝インタビューで感極まる御嶽海(撮影・中島達哉)
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 「大相撲初場所・千秋楽」(23日、両国国技館)

 御嶽海を育てた美人母・大道マルガリータさん(51)が千秋楽、故郷の長野県木曽郡上松町から両国国技館に急きょ駆け付け、愛息のV3&大関昇進を見守った。ド派手な御嶽海シャツを着て、ます席で“ラブパワー”を送った。優勝インタビューでは昇進を「まずは両親に報告」と聞くと、大はしゃぎして、喜びを全開にした。

 美人母で知られるマルガリータさんは、愛息の大一番にいてもたってもいられず、国技館に駆け付けた。

 「来ようと思ったのは昨日(22日)の夕方。勝ち負けじゃなくて、ケガしないようにいつも祈ってます」。朝9時に自宅を出発し昼食は「勝てるように」カツ丼をほおばった。

 地元の御嶽神社にお参りも欠かさない。今場所は「テレビを見ていても、顔が違うなって。怖い顔、闘う顔。(前は優しい感じもあったが)今は違う」と愛息の変化を感じる。

 フィリピン出身の母は美人で注目。御嶽海が「僕より有名になって」と嫉妬!?する程だ。3月の誕生日、母の日には必ずプレゼントが届く。パールのネックレスなど高価なもの。最近は何と「いい車を買ってくれた。(四駆の)ハリアー。仕事行く時に乗ってます」と高級車を贈られた。

 2人の時はタガログ語でも話す。母の母国語を忘れないためだ。「優しい、甘えん坊さん」と言う愛息とは今場所、連絡を取らなかった。「いつもしてるラブラブ電話」を封印。あえて突き放し、地元上松町から見守った。“親離れ”“子離れ”が殻を破らせた。

 母の母国でクリスマスに御嶽海は3000グラムで生まれた。ミドルネームは「ジャスティン」。イエス・キリストの誕生日で出産費用が無料になるどころか、お祝いをもらえる。「ラッキーな子」と母が言う聖なる愛息が、家族にも最高の祝福。ます席では大喜びで笑顔を振りまいた。

 御嶽海は幼少期、父・春男さん(72)にべったりだった。木曽の野山を駆け、きのこを取り、魚をつかみ取りする日々。山で猟をする際、“猟犬”並みの鋭さで久司少年は獲物を追ったという。血まみれのキジを持って戻ってきた愛息の姿を父はよく覚えている。

 木曽少年相撲クラブに入部してからは休まず稽古。台風の日でも父は頼まれ、送り迎えした。小学生時、稽古後は自宅で1日400回の四股が父との約束。「雪が降っても」1時間、専用の庭石の上で踏んだ。

 木曽の自然で基礎が作られ、父との二人三脚で弾丸のような踏み込みを呼ぶ下半身が築かれた。

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