小林陵侑 5戦連続表彰台逃す 4位に表情硬く「みんなうまい」
「ノルディックスキー・ジャンプ男子W杯」(23日、ティティゼーノイシュタット)
北京五輪代表の小林陵侑(25)=土屋ホーム=は合計269・9点の4位で、5戦連続で表彰台を逃した。1回目に135メートルを飛んで首位に立ったが、2回目は131・5メートルにとどまって順位を下げた。カール・ガイガー(ドイツ)が合計282・7点で2連勝し、今季4勝目、通算13勝目を挙げた。佐藤幸椰(雪印メグミルク)は18位、中村直幹(フライングラボラトリー)は25位。
2回目の飛躍を終え、首位から4位に後退した小林陵は硬い表情のまま視線を落とした。「いい飛躍はできた。みんながうまいだけ。特に五輪前で(海外勢は)スーツを新しく試したりしている感じ」。開幕まで2週間を切った五輪本番へ目の色を変え始めているライバルたちの気合を肌で感じているようだ。
1回目はほぼ無風の中で最も遠くまで飛んだ。2回目は優勝したガイガーらが有利な向かい風でヒルサイズを越えた一方、自身は風に恵まれなかった。
新型コロナ感染拡大で札幌市でのW杯開催が中止に。「全てはそこから」と帰国できずに遠征が長期化し心身に疲労が蓄積する。忍耐の時を迎え「僕らは(与えられた環境で)飛ぶことしかできないんで。しょうがない」と自らに言い聞かせた。