過去の大関昇進伝達式の口上は?「至誠一貫」「不撓不屈」 照ノ富士2度目はシンプル
大関に昇進した御嶽海(29)=出羽海=は大関昇進伝達式では、四字熟語は用いずに「感謝の気持ちを大切にし、自分の持ち味を生かし、相撲道にまい進してまいります」などの口上を述べた。過去の大関昇進では、難しい意味のもの、一般的なものなど、四字熟語を織り込んだケースも多かった。
直近の新大関は2020年秋場所後の正代(時津風)。「至誠一貫の精神で相撲道にまい進してまいります」と述べた。「至誠一貫」とは、中国の孟子の言葉で、「誠意を尽くせば必ず人は動かされる」という意味がある。
1993年初場所後の貴ノ花では「不撓不屈の精神で」という言葉を用いたことが話題になった。くじけず困難に立ち向かっていくことを表しており、当時は、この言葉を解説する報道も多く見られた。長年横綱を務めた白鵬は、大関には21歳で昇進。「全身全霊をかけて努力」との口上を述べている。
現在は横綱の照ノ富士が21年春場所後に大関に再昇進した際には、熟語などは用いず「謹んでお受け致します。本日はまことにありがとうございました」と、多くの言葉は用いなかった。最初に昇進した際は「心技体の充実に努め、さらに上を目指して精進」という言葉を用いていた。照ノ富士は「2回目ということだから、やはり気持ちはずっと変わっていないし、そういう意味で素直にありがたい気持ちで(口上を述べた)」と説明していた。