国枝慎吾「最高のプレーできた」2年ぶり全豪V11 決勝はフルセットの激闘
「テニス・全豪オープン・車いすの部」(27日、メルボルン)
男子シングルス決勝で第1シードの国枝慎吾(37)=ユニクロ=が第2シードのアルフィー・ヒューエット(英国)を7-5、3-6、6-2で破り、2年ぶり11度目の制覇を果たした。昨年9月の東京パラリンピック、全米オープンに続くタイトルとなった。女子シングルスはディーデ・デフロート(オランダ)が2連覇した。
「最大のライバル」と評するヒューエットとの決勝は互いに譲らず、最終セットに。すると、国枝は「ゾーンに入った」-。
4-1で迎えた第6ゲームでは「ああいう打ち方は練習でもしたことがない」という強烈なバックハンドのダウンザラインを決めた。最後は5度目のマッチポイントで相手のロブが外れ「キャリアの中でもベストのプレーができた」と感慨深げに振り返った。
悲願の金メダルを獲得した東京パラリンピック後は「達成感がある中でプレーしなきゃいけない難しさに直面している」と悩んだ。それでも、コートに入れば勝負師のスイッチが自然と入った。「試合になると負けたくない気持ちが湧いてくる。テニスは好きなので」。優勝カップを掲げ、王者健在を示した。