フィギュアスケート男子世界王者のネーサン・チェン（２２）＝米国＝が２９日、北京五輪本番会場である首都体育館のメーンリンクで初練習を行った。

　２８日に北京入り。午前にサブリンクで調整し、夜には金博洋（中国）、ブレジナ（チェコ）とともにメーンリンクに姿を現した。入念に４回転ジャンプの感触を確認した。感染対策のため、医療用のマスクをつけながらの練習だったが、トーループはしっかりと成功。４回転サルコーは転倒、お手つきとやや苦戦もあったが、その後はきっちりと修正し、成功させた。続いて４回転フリップも２度目の挑戦で成功。４回転ルッツは１発目で３回転トーループとのコンビネーションを決めた。最後までマスクを外すことはなかった。

　チェンは１８年平昌五輪でＳＰで１７位と大きく出遅れ、フリー１位で巻き返したが、５位に終わっており、自身のルーツでもある中国・北京で雪辱を期す。プログラムは６連覇した１月の全米選手権と同じＳＰ「ラ・ボエーム」、フリー「ロケットマン」で臨むという。