陽性で五輪欠場のクラマー悲痛「言葉も感情もない。世界は不公平なのか?」沙羅のライバル

 オーストリアスキー協会は1日、スキージャンプ女子で、北京五輪金メダル最有力候補に挙げられていたマリタ・クラマー(20)=オーストリア=が、欠場することを発表した。クラマーは30日に、ドイツ・ビリンゲンで行われていたW杯における新型コロナウイルスの検査で陽性に。五輪に向けては、24時間おきのPCR検査で4日間連続で陰性を示す必要があったが、同連盟によると陽性のため北京へ向かうことはできなくなったという。

 クラマーは自身のインスタグラムを更新し、悲痛な思いを綴った。「最初は信じられませんでした。なぜなら、このような状況に陥らないようにあらゆる手段を講じていたから」と感染対策を十分に行っていたことを明かした上で、五輪欠場に「言葉も感情もありません。ただ、空虚です。世界はこれほど不公平ですか?ここ数年、私は五輪に向けて準備してきました。夢を叶えるためにたくさんのエネルギーと時間を費やしてきました。夢は1日で消えたような気がします」と、やりきれない思いを告白。「新しい夢の火を得るために少し休みます」とし、出場のため尽力してくれたオーストリア連盟に感謝した。

 スキージャンプ女子は、開幕翌日の2月5日に行われる。クラマーは今季W杯で圧倒的な強さを示しており、29日のビリンゲン大会で今季6勝目をマーク。W杯総合首位に立っている。出場すれば、3度目の五輪で金メダルを狙う日本女子のエース、高梨沙羅(クラレ)の最大のライバルとなるとみられていた。

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