玉井陸斗 圧巻V コーチ一喝に奮起「悔しさをぶつけてやろうと」会場どよめきの完成度
「飛び込み・翼ジャパン・カップ兼国際大会代表選手選考会」(12日、浜松市総合水泳場)
男子高飛び込み決勝が行われ、東京五輪男子同種目で7位入賞した玉井陸斗(15)=JSS宝塚=が474・15点で優勝した。世界選手権(ブダペスト、6月25日~7月3日)の代表入りをほぼ確実にした。男子シンクロ板飛び込みでは東京五輪同種目で5位入賞した寺内健、坂井丞組(ミキハウス)が384・37点でまさかの2位だった。
玉井は圧巻の演技で男子高飛び込みを制し、「1位を取ることができてよかった」と汗を拭った。
11日の4位に終わった3メートル飛び板飛び込みの試合後、コーチに「試合に対して真剣に取り組め」と厳しい言葉で一喝されたことを告白。玉井は「悔しさをぶつけてやろうと思った」と奮起した。決勝の5本目では審判員から最高9・5の評価を得るノースプラッシュの演技。その完成度の高さに会場が拍手を忘れ、どよめいた。
予選と決勝の合計得点でも1位となり、6月25日から始まる世界選手権の切符をほぼ手中にした。パリ五輪を目指す15歳は成長一途。「プレッシャーの中で自分の力を発揮できるように練習していきたい」と世界舞台を見据え力を込めた。