吉田知「不思議な17日間」藤沢「感謝の気持ち」 カー娘が五輪振り返り
18年平昌五輪銅メダルから2大会連続メダルとなる銀メダルを獲得した北京五輪女子カーリング日本代表のロコ・ソラーレが23日、帰国後初めてオンラインで報道陣の取材に応じ、藤沢五月(30)、吉田知那美(30)、吉田夕梨花(28)、鈴木夕湖(30)、石崎琴美(43)が思いを語った。チームは現在7日間の隔離期間中で、今後は5月の日本選手権の出場を予定している。
銀メダル獲得から3日。何度も笑顔を見せ、涙を流したロコ・ソラーレだが、落ち着きを取り戻しつつある。北京でのジェットコースターのような日々を、吉田知は「まだ数日しかたっていないけれど、時間をかけてゆっくりと気持ちを整理している。うれしい気持ちと、不思議な17日間だった」としみじみと振り返った。
スキップの藤沢も「5カ月ぶりに無事に日本に帰ってくることができてすごくホッとしています」と胸をなで下ろし、2度目の夢舞台に「最後まで悔しい思いもうれしさもあった。特に感謝の気持ちが一番大きい大会だった」と笑みを浮かべた。
苦難を乗り越えて得た銀メダルだった。吉田知は「平昌五輪以降、私たちは勝つことが当たり前にされ、自分たちでもプレッシャーをかけていた。カーリングをするのがつらくなった時期もあった」と明かす。ただ、そのつらい経験がロコ・ソラーレを強くしたという。「そういう経験をしたからこそ、勝つこと以上にカーリング選手としての存在意義やチームの方向を考えて取り組んできた4年間だった」と感慨深げに語った。
快進撃を支えたのはチームの強い結束力だ。「こんなに人に甘えて、人に励まされて、人に頼った五輪は初めて」と吉田知は改めて感じつつ、「より高く、より速く、より強くをモットーとする五輪だと思うんですけど、より弱く、より格好悪く、よりださくても、チームとしてやりたいカーリングやプレーを突き詰めれば、メダルを手にすることができる」と胸を張った。
今後は5月の日本選手権に出場予定。それまでにも大会の招待があれば出場を検討するという。一皮むけたロコ・ソラーレが新たなスタートを切る。