高梨沙羅 五輪後最初のW杯欠場へ 全日本スキー連盟「今後の大会出場は未定」

 全日本スキー連盟(SAJ)は24日、北京冬季五輪ノルディックスキー・ジャンプ混合団体でスーツの規定違反によって失格となった女子の高梨沙羅(25)=クラレ=について「今後の大会出場は未定」と発表した。25~27日にオーストリアのヒンツェンバッハで実施される五輪後最初のワールドカップ(W杯)は欠場する見通し。

 北京五輪での競技後に渡欧し、25日からオーストリアのヒンツェンバッハで行われる五輪後最初のW杯に向けて調整していた高梨だだったが、欠場する見通しとなった。今後の大会への出場について、SAJが「現時点では今後の大会出場は未定となります」と発表。遠征メンバーには名を連ねていたが、復活のジャンプは見送りとなりそうだ。

 高梨は7日に行われた北京五輪混合団体で、1本目のジャンプがスーツ規定違反により失格になった。この結果、日本は4位。涙に暮れる高梨の姿が反響を呼んだ。競技終了後、自身のインスタグラムに「私の失格のせいで皆の人生を変えてしまったことは変わりようのない事実」と、メダルを逃したことへの悲痛な謝罪文を投稿し、進退を検討する可能性まで示唆していた。

 13日の日本選手団の中間会見で、原田雅彦総監督は中国から渡欧した高梨の心境を代弁。「チームのみんな、国民の皆さまに励まされて、元気になった。W杯に出場し、元気な姿をみせたいと思っていると思う」とW杯への出場意欲を示していると明かしていたが、やはり精神的にも肉体的にも万全の状態ではないもようだ。

 五輪閉幕に際し「スキージャンプという素晴らしい競技の場に立つために、現状を鑑みて前進していきたい」と、日本オリンピック委員会(JOC)を通じてコメントしていた高梨。SAJは出場予定確定後に改めて発表する方針だが、早く元気になって飛ぶ姿をファンは願っている。

 ◆高梨の失格VTR 7日に行われた北京五輪ジャンプ混合団体の1回目に103メートルをマークしたが、その後の検査でスーツの太もも回りが規定より2センチ大きいとして失格となり、得点が無効となった。日本は残り3人の飛躍による得点で8位となって2回目に進出。高梨は2回目、98.5メートルまで飛んだ後に泣き崩れた。日本は4位まで順位を上げたがメダルに届かなかった。高梨は翌日、自身のインスタグラムに「みんなの人生を変えてしまった」などとする謝罪文を黒一色の画像と共に投稿した。

 同競技ではドイツ、ノルウェー、オーストリアと強豪国の女子選手計5人に規定違反が続出。高梨はJASの聞き取り調査に「今までと測り方が違った」と回答。通常とは違い、スパッツまで脱がされたことを訴えた。国際スキー連盟(FIS)にも各国から疑問、批判が噴出した。

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