ウクライナ 北京パラに参加意思 UPC「平和、全員のために戦う」

 ウクライナ・パラリンピック委員会(UPC)の広報責任者は26日、「私たちは北京に行く」と述べ、3月4日開幕の北京冬季パラリンピックに参加する意思を示した。国際パラリンピック委員会(IPC)によると、ドーピング問題の制裁を受けて個人資格で参加するロシア・パラリンピック委員会(RPC)の選手の一部は同日までに北京入り。一方でウクライナ選手の参加は不透明な情勢になっている。

 UPCの広報責任者は共同通信のメールでの取材に「私たちは北京に行く」と述べ、北京パラリンピックに参加する意思を示した。ロシアによる侵攻で情勢が緊迫し、参加の可否が懸念されている。

 UPCは「ご心配いただきありがとう」と謝意を示した上で「私たちは平和のために、そしてウクライナと私たち全員のために戦う」と強い決意を表明した。IPCのスペンス広報部長は「大会への参加を確実にするため、水面下で彼らと懸命に協議している」とコメントした。

 UPCによると、ノルディックスキー距離とバイアスロンの2競技で男女約20の出場枠を得ている。2018年平昌冬季大会では「金」7個を含む22個のメダルを獲得した強豪。直前にロシアがウクライナ南部クリミア半島の実効支配を強化した14年ソチ大会でも情勢は緊迫化したが、UPCは役員を含めて約30人の選手団で参加した。

 IPCによると、UPCの会長は「選手たちは出場を希望しているが、チームを北京に送るのは大変な挑戦になるだろう」と話している。

 大会組織委員会の公式サイトによると、25日までに48カ国・地域の代表が選手村に入った。26日には大会関係車両だけが通行できる専用レーンの運用が北京で始まった。

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