小林陵侑 今季8勝目 北京五輪後初V、W杯個人総合1位に「いいジャンプできた」
「ノルディックスキー・ジャンプ男子W杯」(27日、ラハティ)
北京冬季五輪の個人2種目で金、銀のメダルを獲得した小林陵侑(25)=土屋ホーム=は1回目に125メートル、2回目に最長不倒の130・5メートルを飛び、合計278・0点で今季8勝目、通算27勝目を挙げた。ハルボルエグネル・グラネル(ノルウェー)が小林陵と同点で今季2勝目、通算13勝目。
ヒルサイズを0・5メートル越える大ジャンプの着地を決めた小林陵は「やっといいジャンプができた」と、右拳を振り下ろして喜びを爆発させた。5位で迎えた2回目に最長不倒で頂点。W杯個人総合でもガイガー(ドイツ)からトップを奪い返し「まさかここで追い越すとは思わなかった」と満足そうに話した。
修正能力の高さを示した。北京五輪後の初戦だった25日の個人第20戦は7位。助走路の傾斜が緩やかだった五輪会場とは違い、ラハティの台は傾斜が急で対応に苦労して飛距離を伸ばせなかった。
続けて同じジャンプ台で飛んだ27日。2回目は、板が全く動かない美しい飛型でぐんぐん伸びた。会心の内容に「僕もびっくりしました。まさかって」とおどけたエース。五輪金メダリストの真骨頂を見せつけた。