大相撲春場所（１３日初日、エディオンアリーナ大阪）の番付が２月２８日、発表され、先場所３度目の優勝を果たして大関に昇進した御嶽海（２９）＝出羽海＝が都内の部屋でリモート会見に臨んだ。これまでとの心境の違いを「大関の責任感」と説明。看板力士の自覚をにじませた。優勝制度制定以降で双葉山以来８５年ぶり２人目となる関脇と新大関での２場所連続優勝に挑む。

　しこ名の前に記された重みのある２文字。番付を目にした御嶽海は「うれしいですね。輝いていましたね」と笑顔を見せた一方で「番付に載った『大関』という責任感。それが今までとちょっと違うかな」と、新たに芽生えた自覚を口にした。

　１月３１日に新型コロナ感染が判明。「熱はすぐ下がったけど１０日間は何もできずにいた」という。それでも２月１２日から四股などの基礎運動を再開した。

　目標は先場所までと同様「まずは２桁」と１０勝に設定する。新大関で優勝すれば、２００６年夏場所の白鵬以来９人目。関脇からの連続優勝なら、１９３７年春場所の双葉山以来８５年ぶり２人目の快挙となる。

　初場所後、１歳年上の一般女性と結婚していたことが明らかに。愛妻と離れて戦う大阪場所でも「僕よりたぶんしっかりしている。電話で怒られないようにしたい」と“遠隔サポート”が受けられるのは心強い。

　新大関場所のポイントを「気負わないこと。挑戦者でいくことが一番大事じゃないか」と挙げた。「新大関、期待に応えられるように、恥ずかしくない成績を取りたい。緊張よりはワクワクして楽しみ」と自信をのぞかせた。