小林陵侑2位 ハイレベルな争いで貫禄 2連勝ならずもW杯個人総合堅首

 「ノルディックスキージャンプ・男子W杯」(3日、リレハンメル)

 北京五輪個人で金、銀メダルに輝いた小林陵侑(25)=土屋ホーム=は合計289・0点の2位で2連勝はならなかった。1回目にトップの136メートルを飛び好調をキープ。逆転は許したが、W杯個人総合争いの首位は守った。シュテファン・クラフト(オーストリア)が今季3勝目、通算24勝目を挙げた。

 2回目で逆転されてトップの座こそ譲ったが、小林陵が2戦連続で表彰台に立った。上位勢が130メートル越えの飛躍を連発するハイレベルな争いで2位。「めちゃめちゃいい感じではなく普通です」と余裕の口ぶりで、北京五輪の個人2種目で「金」「銀」のメダルに輝いた貫禄を示した。

 滑空時間の長いラージヒルで本領を発揮した。1回目は「(風が)落ち着いていたし、天気も良かった」という好条件で飛距離を伸ばし1位。強敵クラフトがトップに立つ中で迎えた2回目も上々の出来だったが優勝まで及ばず。「遠かった。もうちょっと飛びたかった」と残念がった。

 W杯個人総合争いの首位も守った。五輪に続くビッグタイトルに「あまり意識していない。いいジャンプをするだけ」と無関心を強調するが、残りは6戦。3季ぶりの王座奪還に近づいている。

 同じ会場で2日に女子の高梨が復活優勝したのを見て「うまかったし、メンタルも強い」と触発された。次は4位に終わった五輪以来の実施となる混合団体。約1カ月前の雪辱を期して臨む。

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