五輪2冠の競泳・大橋悠依、400mは卒業も示唆 カナダ15歳新星登場に「ここが辞め時かな」
東京五輪競泳女子個人メドレー2冠の大橋悠依(26)=イトマン東進=が8日、オンラインで取材に応じた。4日、15歳のサマー・マッキントッシュ(カナダ)が400メートル個人メドレーで世界歴代3位となる4分29秒12をマークしたことを受け、「ここが(400メートルの)辞め時かな」と、24年パリ五輪に向けては200メートルに専念する可能性を示唆した。
6月の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)に向けた代表合宿がスタートした。東京五輪メダリストの大橋は、2~5日に行われた代表選考会に出場した時点で2種目の世界代表に決まったものの、五輪からの再出発の途上とあって、400メートルでは2位から5秒以上離されての3位にとどまり「自分自身に負けた」と涙した。
そんな折、カナダの15歳が自身のベスト(4分30秒82)を上回る4分29秒台をたたき出した。世界記録保持者のホッスー(ハンガリー)に次ぐ予感を漂わせる新星の登場に、大橋は「時代はやっぱり変わっていくなという思いと、ここが(400mの)辞め時なのかなと」と心境を告白。400メートルでは記録を伸ばしていくことに難しさを感じていることを明かし、「やっていく上で自己ベストは目指すが、(自分は)年齢的にそこまでいくのは難しい。両方やってどっちつかずになるよりは、片方に絞った方が泳ぐのが楽しいかなと思う」と、今後は200メートルに専念する可能性も示した。
連覇が懸かるパリ五輪まで2年。今年の世界選手権では2種目で出陣する。練習環境も変え、プロに転向して心機一転の女子エースは「(17年大会から)ずっとメダルを取り続けているので途切れないように。(泳ぎを)つくり直して、全部を出せるレースにしたい」とギアを入れ直した。