柔道選抜体重別で大野将平、ウルフら東京五輪代表12人が復帰「パリ五輪への一歩」
全日本柔道連盟は9日、全日本選抜体重別選手権(4月2、3日・福岡国際センター)の出場選手と組み合わせを発表した。今年の世界選手権(10月、タシケント)、アジア大会(9月、杭州)などの代表選考会を兼ねており、各階級8人が出場。昨夏の東京五輪代表では金メダリストの大野将平(旭化成)、ウルフ・アロン(了徳寺大職)、阿部一二三(パーク24)ら男子は7人全員、女子は阿部詩(日体大)、素根輝(パーク24)ら5人がエントリーし、実戦復帰する。
男子は60キロ級で、五輪金メダルの高藤直寿(パーク24)、世界選手権代表の永山竜樹(了徳寺大職)、66キロ級は阿部一、世界王者の丸山城志郎(ミキハウス)、73キロ級は大野、橋本壮市(パーク24)、81キロ級は五輪王者の永瀬貴規(旭化成)、佐々木健志(ALSOK)、藤原崇太郎(旭化成)らが出場する。
90キロ級は五輪代表の向翔一郎(ALSOK)、長沢憲大(パーク24)、村尾三四郎(東海大)、増山香輔(パーク24)、100キロ級はウルフ、飯田健太郎(旭化成)、羽賀龍之介(旭化成)がエントリー。鈴木桂治監督が再建を掲げている100キロ超級は、五輪代表の原沢久喜、世界王者の影浦心(日本中央競馬会)、全日本王者の太田彪雅(旭化成)、GSパリ優勝の斉藤立(国士舘大)らが名を連ねた。
女子は、48キロ級で世界王者の角田夏実(了徳寺大職)、五輪銀メダルの渡名喜風南(パーク24)、古賀若菜(山梨学院大)、52キロ級は阿部詩、世界女王の志々目愛(了徳寺大職)、57キロ級は五輪銅メダルの芳田司(コマツ)、舟久保遥香、玉置桃(ともに三井住友海上)、63キロ級は五輪代表の田代未来(コマツ)がけがで欠場し、鍋倉那美(了徳寺大職)、土井雅子(JR東日本)らが出場する。
五輪女王の新井千鶴が引退した70キロ級は、新添左季(自衛隊)、大野陽子(コマツ)、体重無差別の全日本選手権を制した田中志歩(JR東日本)、78キロ級は五輪女王の浜田尚里(自衛隊)、梅木真美(ALSOK)、78キロ超級は素根、世界女王の朝比奈沙羅(ビッグツリー)、冨田若春(コマツ)らがエントリーした。
国内トップ選手が出そろう豪華陣容での選考会に、金野潤強化委員長は「この大会は言うまでもなくパリ五輪に向けた大きな一歩。東京五輪組は五輪以来初めての試合。パリに向けて、選手によっては連覇に向けた足がかりにするのか、他の選手がそれを止めるのか、ダイナミックな柔道が見られるのではないかと期待している。五輪代表もこの大会での内容もそうだが、結果も大きなウエートを占める。紙一重の戦いを誰が制するのか、全階級で注目したい」と話した。