高木美帆V!今季W杯4レース全勝 盟友ブストと最終対決圧勝
「スピードスケート・W杯最終戦」(12日、へーレンフェイン)
女子1500メートルは北京五輪銀メダルの高木美帆(27)=日体大職=が1分53秒32で制した。今季W杯は出場4レース全勝。高木菜那(日本電産サンキョー)は5位、佐藤綾乃(ANA)は9位、押切美沙紀(富士急)は11位。女子500メートルで小平奈緒(相沢病院)は37秒72で3位だった。郷亜里砂(イヨテツク)は8位、辻麻希(開西病院)は11位。男子500メートルは新浜立也(高崎健康福祉大職)が34秒38で優勝した。今季3勝目、通算9勝目。北京五輪3位の森重航(専大)が34秒53で2位、村上右磨(高堂建設)が34秒64で4位。
自身の目標となり、力を引き上げてくれたスターを力強い滑りで見送った。高木美は憧れだったブストと女子1500メートルの最終組で同走して圧勝。現役最後のレースとなったライバルを出だしから引き離し、銀メダルにとどまった北京五輪よりも速いタイムをマークした。
五輪で25秒10だった最初の300メートルを24秒75と、飛ばしに飛ばした。中盤も軽快に足を運び、差をぐんぐん広げる。さすがに最後は苦しそうな表情を浮かべ、ゴール後に転倒するほど力を振り絞った。五輪より0秒4も速いタイムで、2位に1秒超の大差をつけた。
五輪5大会でメダルを荒稼ぎしたブストの惜別ムードで盛り上がる本場のリンク。レース後は抱き合って健闘をたたえ合った。これまで幾度となく競り合ってきた2人の名勝負の歴史に、ピリオドが打たれた。