阿部詩「月経で東京五輪前に悩んでいた」女性アスリートの課題にサポート期待
東京五輪柔道女子52キロ級金メダリストの阿部詩(21)=日体大=が18日、都内で行われた日体大主催のシンポジウムにパネリストとして登壇した。2014年から発足した「日体大アスリートサポートシステム(NASS)」で、メンタルなどのサポートを受けながら金メダルを獲得したことを報告。「月1、2回ミーティングをして、今の心理状態を理解していただき、頭の中を整理して試合に臨んでいる」と明かした。
女性アスリートのコンディショニングなどを研究している日体大の須永美歌子教授が司会を務めたが、周囲のサポート面で不安に感じていたことについて聞かれると、「私はトレーニング、栄養、メンタルをサポートしてもらいながら柔道をできているので困ったところはないが、月経に関しては東京五輪前に悩んでいた」と告白。大会期間に月経が重なる不安があったといい、「(月経は)他の人と比べることができない部分。気軽に相談できる人がそばにいてくれればいいなと思っていた」と、女子アスリートの悩みに対するサポート体制が広がることを期待した。
阿部は、五輪後初戦となる4月の全日本選抜体重別選手権(福岡)から再出発する。「一番の目標はパリ五輪での2連覇。そのために色んな方々にサポートしていただいて頑張りたい」と語った。