丸山城志郎 阿部一二三との再戦に闘志「正々堂々と」パリ五輪へ「心技体完璧に」

 柔道男子66キロ級世界王者の丸山城志郎(28)=ミキハウス=が1日、出場する全日本選抜体重別選手権(2~3日、福岡国際センター)に向けてオンラインで会見した。昨年6月の世界選手権以来の実戦で、24年パリ五輪に向けた再起戦。「平常心で(3日の試合まで)残り1日、しっかり調整して万全の状態で臨む。新たなスタートで、ここでもう一回『丸山は強いな』と思わせる試合をしたい。ここで勝って、世界選手権3連覇を目指していく」と決意を込めた。

 今大会は10月の世界選手権(タシケント)の代表選考会も兼ねる。東京五輪代表も出場し、同階級金メダリストの阿部一二三(24)=パーク24=もエントリー。20年12月13日の五輪代表決定戦で24分の死闘を演じた両者の再戦にも注目が集まる。

 世紀の一戦で惜しくも敗れた丸山は「みなさん、僕と阿部選手の試合を見たいと思いますけど、(再戦は)決勝なので」と冷静に俯瞰。決勝までには、GSパリ覇者の田中龍馬(筑波大)ら新鋭との対戦も見込まれるだけに「まずは1回戦、そして準決勝、そこに集中しないと決勝はない。決勝で(阿部と)当たればもちろん全力で、正々堂々と自分の柔道を貫いて勝ちにこだわってやっていきます」と静かに闘志を燃やした。

 内股など、しっかり組んでからの切れ味鋭い技を誇る世界屈指の本格派だが、2024年に向けてはさらなる理想像を描く。「ただ単に強い選手ではなく、心技体全てそろった完璧な柔道家を目指しながらやっていきたい」と高らかなテーマを掲げた。

 今年1月には第1子も誕生。「父親になって、新しい気持ちというのは確かにあります。勝てば応援してくれている家族のおかげだが、(柔道を)やるのは僕自身。勝って家族に恩返しして『勝ってきたよ』と一言言えたらいい」と充実した表情で語った。

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