東京五輪代表の向翔一郎、不覚の初戦敗退「あれは事故」残り1秒で投げられ万事休す
「柔道・全日本選抜体重別選手権」(3日、福岡国際センター)
10月の世界選手権(タシケント)代表選考会を兼ねて行われた。男子90キロ級1回戦で、東京五輪代表の向翔一郎(26)=ALSOK=が学生王者の押領司龍星(国学院大)に優勢負けし、まさかの初戦敗退となった。
向は序盤から優位な組み手で試合を進め、早々に相手を指導2と追い込んだが、残り1秒で相手の一本背負いに乗っかってしまい「技あり」を献上。直後に試合終了ブザーが鳴り、万事休した。
試合全体では優位に戦っていたものの、一瞬の隙を突かれて投げられてしまった。向は頭を抱えながら「あれは事故ですよ。ほんまに事故。(相手に3つめの)指導がくるかなと思って、前に前に攻めて、(そこで)相手にうまく入られた。交通事故みたいな感じで投げられた」とアクシデントを強調したが、「掛けた方がうまい」と認めるしかなかった。
今大会後に決まる世界選手権代表入りは微妙な状況となったが、「試合展開は別に悪くない。終始、前に前に出ていたのは悪いことじゃない。あとは相手に自分の良さを殺されたときに、どう投げるかを考えるくらいの余裕を持ちたい。まだまだ進化できると思うので、パリ五輪までにちょっとずつ直していければいい」と再起を誓った。