平野美宇“新天地”で2年4カ月ぶり復活V アジア大会シングルス代表に決定
「卓球・アジア大会代表選考会」(10日、赤羽体育館)
女子決勝が行われ、東京五輪代表の平野美宇(21)=木下グループ=が、木原美悠(17)=エリートアカデミー=を4-0で下し、アジア大会(9月、中国・杭州)シングルス代表を決めた。国内外を問わず主要大会の個人戦シングルスとしては、19年12月の世界選手権代表選考会以来、2年4カ月ぶりの優勝を果たした。
新天地での初戦で、平野が持ち味のピッチの早いプレーで頂点に立った。この日、伊藤美誠(スターツ)を破って決勝に進んできた木原を寄せ付けず、一方的にポイントを重ねてストレート勝利。勝利の瞬間、笑顔がはじけた。
今月、16年7月から所属していた日本生命を離れ、新たに木下グループと所属契約。普段から東京近郊で活動することが多いため、24年パリ五輪挑戦を見据え、神奈川に練習拠点を置く同社に身を置き、環境を変えた。
また、今大会は自身が中学から高校までを過ごしたエリートアカデミー時代に指導を受けた、中沢鋭コーチがベンチに入った。久々の恩師との再タッグで、前日の試合後には「新しい気持ちというか、所属も変えて環境も変わり、前に教えてもらっていた中沢コーチもベンチに入って、試合結果に結びついた」と復調気配をのぞかせていた。
◆杭州アジア大会の選考方式 シングルス代表は、3月のライオンカップ・トップ32を制した男子の張本智和(IMG)、女子の早田ひな(日本生命)が既に内定しており、残りはあと1枠。今大会は男女各8人が2グループに分かれて総当たり戦を行い、各組1位同士が決勝を争い、優勝者がシングルス代表に決まる。1次リーグ各組上位2人は団体戦代表となる。
◆卓球のパリ五輪への道 日本協会は24年パリ五輪代表選考に関して、世界ランクに準拠した従来の方式ではなく、国内代表選考会を重視する方針を採用。全日本選手権や世界選手権、五輪代表選考会、Tリーグなど、各大会ごとに独自のポイントを設定。24年1月の全日本選手権を終えた時点で、上位2名がシングルス代表に決まる。