ロコ・ソラーレが2勝目「これがグランドスラムだぞ」の乱戦制す 決勝T進出王手
「カーリング・プレーヤーズ選手権」(14日、トロント)
日本から唯一参戦となった世界ランク5位で、北京五輪女子銀メダルのロコ・ソラーレは、第3戦で世界ランク10位のチーム・ウォーカー(カナダ)に8-5で勝利。2勝目をあげ、決勝トーナメント進出に王手をかけた。
1-0で迎えた第2エンドに不利な先攻で相手にプレッシャーを掛けてミスを誘い、1点をスチールし、試合の主導権を握ると、第4エンドには有利な後攻で、3点を獲得した。直後の第5エンドにミスが出て、3点を奪われ、再び1点差とされたが、第6エンドはスチールのピンチで、最後の藤沢の短いかと思われたショットをリードの吉田夕、セカンドの鈴木に、サードの吉田知も加わる3人スイープで伸ばしきって1点を死守。6-5で最終8エンドを有利な後攻で迎え、相手を振り切った。
藤沢は「前半いい形で3点取れたんですけど、その後相手に3点取られてしまって。(第4エンドにチャンスがあった)4点目をとっていれば、もう少し楽に戦えた」と苦笑いしつつ、「次の試合に活かすための1つの糧として、レベルアップしていかないと。しっかりこれから反省します」と、うなずいた。
吉田知も「久しぶりのグランドスラムなので、アイスの状況も集中しながらなんですけど、久しぶりに1投のミスで3点も4点も取られてしまうような、これがグランドスラムだぞっていうような失敗と成功を繰り返したゲーム。やっていてすごく楽しかったです」と笑いながら、「グランドスラムは世界選手権や五輪とは違って、作り込まれたものを披露するというよりは新しい挑戦をする場所。新しい技が生まれたり、グランドスラムをベースにルールの改正だったり、色んな技が生まれて、技のやりあいだったりするので、次の試合ももちろん、自分達のパフォーマンスを発揮するんですけど、相手のいいところを盗んで、こういう方法もあるんだと、新しい技を盗める場として、どちらかというと楽しむ気持ちを1番に忘れずにやっていきたいなと思います」と、意気込んだ。
次戦は日本時間16日の午前1時から、世界ランク16位のチーム・マッカービル(カナダ)と対戦。勝てば決勝トーナメント進出が決まる。
◆プレーヤーズ選手権ワールドカーリングツアーの最高峰大会・グランドスラムの1つで、男女世界ランク上位16チームが出場する。賞金総額は17万5000カナダドル(約1740万円)。予選は、3度敗れると敗退となるトリプルノックアウト方式が採用されている。日本は初戦でチーム・ツァハリアス(カナダ)を7-1で下し、2戦目は世界選手権3連覇のチーム・ティリンツォーニ(スイス)に1-7で敗れた。