柔道 「怖かった」柔道五輪銀の渡名喜、体重85キロ差対決で51秒完敗 無差別級初挑戦も
「柔道・全日本女子選手権」(17日、横浜武道館)
体重無差別で争われ、東京五輪女子48キロ級銀メダルの渡名喜風南(26)=パーク24=が初出場した。初戦の2回戦で、78キロ超級の蓮尾沙樹(北関東綜合警備保障)と対戦したが、大外刈りから抑え込まれ、51秒合わせ技一本で敗れた。約85キロの体重差を覆すことはできず、初戦敗退となった。
大会の選手リストでは身長148センチ、体重47キロと大会最軽量の渡名喜に対し、蓮尾は身長169センチ、体重132キロ。約85キロ差という無差別級ならではの戦いに臨んだが、さすがの五輪銀メダリストも重量級の圧力に対抗することはできなかった。
初挑戦はわずか51秒で終わり、渡名喜は「(相手は)全然びくともしなかったので、ケガなく終われて良かったです。素直に怖かった」と苦笑い。「出場する権利があるなら挑戦してみて、少しでも体が小さい人の希望や勇気になればいい」と臨んだが、重量級の圧倒的な力に屈し、再挑戦の可能性については「それはないですね。(今回で)終わりでいいです」と笑い、卒業を宣言した。
渡名喜は昨夏の東京五輪で銀メダルを獲得。それ以来の復帰戦となった今月の全日本選抜体重別選手権(福岡)で優勝し、今年の世界選手権(10月、タシケント)代表に選出されている。最軽量級で再び世界一を目指す。