柔道・世界女王の朝比奈沙羅は代表落選 新添左季をサプライズ選出「強化したい階級」

 準決勝で橋本朱未に反則負けで敗れ、3位となった朝比奈沙羅(代表撮影)
 準決勝戦で橋本朱未(左)に攻められる朝比奈沙羅(代表撮影)
 準決勝で橋本朱未(手前)に攻められる朝比奈沙羅(代表撮影)
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 全日本柔道連盟は17日、横浜市内で強化委員会を開き、世界選手権(10月、タシケント)の女子代表9枠のうち、まだ決まっていなかった残り2人を選んだ。最重量級の最終選考会を兼ねた全日本女子選手権(横浜武道館)で優勝した冨田若春(コマツ)を78キロ超級代表に選出。一方、新型コロナウイルス感染で全日本選抜体重別を欠場し、今大会も3位に終わった世界女王・朝比奈沙羅(ビッグツリー)は落選した。また、残り1枠は、70キロ級の2人目の代表として、18年アジア大会覇者の新添左季(自衛隊)を選出した。メンバーは以下の通り。

 ◆世界選手権・女子代表

 48キロ級=渡名喜風南(パーク24)、角田夏実(了徳寺大職)

 52キロ級=阿部詩(日体大)

 57キロ級=舟久保遥香(三井住友海上)

 63キロ級=堀川恵(パーク24)

 70キロ級=田中志歩(JR東日本)、新添左季(自衛隊)

 78キロ級=浜田尚里(自衛隊)

 78キロ超級=冨田若春(コマツ)

 2階級で適用できる2枠目については、既に48キロ級の角田夏実(了徳寺大職)を選出。残り1枠は、52キロ級世界女王の志々目愛(了徳寺大職)、57キロ級東京五輪銅メダルの芳田司(コマツ)、78キロ超級世界女王の朝比奈沙羅(パーク24)らとの比較となったが、新添を抜てきすることになった。

 新添は切れ味鋭い内股を中心としたスケール感あふれる柔道が魅力。昨年10月のGSパリ大会で優勝するなど実績を残しているものの、直近2年の国内外の大会成績では他の候補選手に劣るため、強化委員会では異論も噴出した。

 それでも、記者会見に臨んだ日本女子の増地克之監督は「(24年に向けて)7階級の中で強化を図っていきたい階級ということで、70キロ級の新添左季を選んだ」と説明。同階級では東京五輪金メダルの新井千鶴さんが引退し、パリ五輪へは出場権から取りにいかなければならないだけに、21年全日本女王の田中志歩(JR東日本)と新添の2人体制で世界に殴り込みを掛ける。「東京五輪と比較しても厳しい戦いとなる。新井選手が引退し、パリに向けて出場権を得ることも危うい。世界を経験している選手がおらず、五輪まで2年ということで、他の階級に派遣するより、70キロ級を派遣して強化を図っていきたい」と強調した。

 また、9月の杭州アジア大会代表も選出し、78キロ超級には東京五輪金メダルの素根輝(パーク24)が入った。メンバーは以下の通り。

 ◆杭州アジア大会・女子代表

 48キロ級=古賀若菜(山梨学院大)

 52キロ級=志々目愛(了徳寺大職)

 57キロ級=芳田司(コマツ)

 63キロ級=鍋倉那美(了徳寺大職)

 70キロ級=大野陽子(コマツ)

 78キロ級=梅木真美(ALSOK)

 78キロ超級=素根輝(パーク24)

 増地監督は「24年につながる非常に大事な大会。世界選手権、アジア大会ともに全階級で金メダルを目指していきたい。もちろん目先の勝利も必要だが、24年に向けて結果を恐れず、次につながるような試合を求めていきたい」と期待を込めた。

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