現役引退の寺本明日香 涙の万感ラスト演技「体操やってきて良かった」
「体操・全日本個人総合選手権」(21日、東京体育館)
女子予選が行われ、今大会での現役引退を表明している寺本明日香(26)=ミキハウス=が跳馬以外の3種目に臨み、合計38・565点の79位で終えた。
最後の平均台の演技が終わると、どっと涙があふれた。「いろいろな思い出があったなって涙が一杯出てきちゃいました。めちゃくちゃ楽しかった。私は本当に幸せ。体操やってきて良かった」。
平均台の前には、東京五輪銅メダリストで昨秋に現役引退した村上茉愛さんに「緊張してる?」と聞かれた。「いつもと一緒」と言うと、「私もそうだった。終わった後にこみ上げてくる」と返ってきた。盟友の予言通り、演技後は泣きながら村上と抱き合った。
今後は「将来的に日本代表のことをやりたい」と意欲。寺本は「勉強から始めないといけない」と第二の人生を見据えていた。
東京五輪の女子団体総合で5位入賞した畠田瞳(21)=セントラルスポーツ=も今大会で現役引退。唯一出場した床運動を情感たっぷりに演じ切り、演技後は涙を流した。