２４日に行われた体操の全日本個人総合選手権（東京体育館）の男子決勝で、予選３位通過ながら右膝を痛め、最終種目の鉄棒を棄権した１９年世界ジュニア王者の岡慎之助（１８）＝徳洲会＝について、所属先は２５日、病院での診察の結果、前十字じん帯の完全断裂だったと発表した。手術は５月末以降を予定しており、復帰まで８カ月かかる見込み。

　岡は決勝で２位に浮上した直後の４種目目の跳馬の着地で、右膝が内に入る形になってしまい、そのままうずくまり、立てなくなった。その後、フロア外に運ばれ、処置を受けた後、立ち上がり、足をやや引きずりながら次の種目へ。平行棒も演技したが、再びひねりを入れた下り技を敢行し、再び着地で右膝を痛めて、うずくまったまま立てず。最終種目の鉄棒は棄権した。

　初の世界選手権代表入りに近づく好位置につけていたホープに降りかかったアクシデント。優勝した五輪王者の橋本に次ぐ存在感をみせていただけに、日本協会の水鳥寿思男子強化本部長も「順当にいけば橋本選手の次に入ってきてもおかしくなかった。非常に残念」と、話していた。

　岡は前日の試合後、徳洲会のツイッターでコメントを発表。「今日怪我をしてしまい、本当に情けない姿で終わってしまい、申し訳ありませんでした。まだ怪我の状態は分かりませんが、来年のオリンピック選考会までに必ず復帰し、絶対にオリンピック代表になることが最大の目標です」と、誓っていた。徳洲会はこの日、「来年の世界選手権代表を目指しますので、今後とも応援よろしくお願いします」と、つづった。

　また、昨日、同じく跳馬で右膝を負傷した藤巻峻平（徳洲会）についても、前十字じん帯完全断裂で復帰まで８カ月と発表された。