若隆景 地元・福島子供たちの相撲熱高める「そういう気持ちあります」夏場所番付発表
大相撲夏場所(5月8日初日、両国国技館)の番付が25日、発表され、先場所初優勝を果たした関脇若隆景(27)=荒汐=が都内の部屋からリモートで会見した。先場所後にがい旋した地元・福島県で熱烈な歓迎を受け、優勝の重みを実感。故郷の子供たちの相撲熱を高めるべく、さらなる活躍を誓った。
冷静沈着ぶりは変わらない。優勝力士として迎えた番付発表。若隆景は「気持ちの変化は特に大きくない。しっかり準備して稽古して臨みたい」と淡々と心境を明かし「自分は下からの攻めという相撲なので。一番一番そういう相撲を取ることが大事かな」といつもの「下から」のフレーズを繰り返した。
クールな関脇が熱い思いをのぞかせたのは、地元の話題だ。今月上旬に福島にがい旋。熱烈歓迎に「びっくりしました。表敬訪問や外を歩いた時に『おめでとう』と言われるので、改めて優勝したんだなと実感しました」と熱気と期待を肌で感じた。だからこそ、相撲人口も減る中、自分の活躍で故郷の子供たちの相撲熱を高めたい-。「もちろん、そういう気持ちはあります」と大きなモチベーションになっている。
先場所は12勝で大関とりの足固めには2桁星がノルマ。福島出身の大関誕生なら1881年1月場所の若島以来141年ぶりとなり、故郷の夢を背負う。
手応えは「はっきりとそういうのはない」としつつも「しっかり下から、そういう相撲を信じてやっていけば良い」と、己を貫く姿勢に自信が垣間見えた。