池江璃花子、白血病から復帰後ベストで復調V「よかった~」アジア大会代表も確実
「競泳・日本選手権」(28日、横浜国際プール)
女子50メートルバタフライ決勝が行われ、池江璃花子(21)=ルネサンス=が25秒49で優勝した。白血病との闘病からの復帰後ベストタイムで、9月の杭州アジア大会の派遣標準記録(25秒66)も突破して代表入りが確実。「よかった~」と復調に胸をなで下ろし、「(3月の)選考会で失敗したので繰り返さないように、とにかく自分の泳ぎを意識した。優勝を目指していたし、復帰後のベストを出すことができたので、できることは全て出せたかな」とうなずいた。
3月の国際大会代表選考会では派遣記録を切れず、世界選手権代表から落選。当時コンディションは仕上がっていたというだけに、まさかの伸び悩みに「心のダメージが大きかった」と落胆した。「前回(選考会)はタイムを狙いたい一心だったのが良くなかった」と反省。今回は記録よりも優勝に照準を合わせ、後半にかけて加速しながらトップでフィニッシュした。「選考会での失敗があったからこそ、焦ったらタイムが出ないと。(3月から)上げることができてよかった」と充実の表情だった。
完全復活を期す24年パリ五輪に向けた中間年。アジア大会(9月11~16日、中国・杭州)の追加選考が行われる今大会、決勝で派遣標準記録を突破し、2位以内に入った選手が大会終了後に追加選考される。池江にとっては6冠を達成した2018年アジア大会以来4年ぶりの個人種目でのシニアの国際大会。「アジアでも伸びている選手がいるので、上位に食い込めるようにしたい」と気合を入れた。