大関正代「優勝争いそろそろ参加したい」先場所後半戦V字回復の経験生かす
大相撲の大関正代(時津風)が29日、都内の部屋で稽古後に電話取材に応じ、夏場所(5月8日初日、両国国技館)に向けた意気込みを語った。
先場所は初日から4連敗を喫したものの、5日目からは9勝2敗のV字回復で自身3度目のかど番を脱出。場所後は「他の場所より脱力感があった」と明かし「いい経験にはなったと思います」と振り返った。
試練の中でつかんだのは、オンオフの切り替えだ。元来考え過ぎてしまう性格を自覚。先場所で負けが込んでからは相撲のことを極力考えずに、大好きな漫画「ONE PIECE」や「呪術廻戦」の今後の展開に思いを巡らせ、マイナス思考を追い払ったという。「場所入りしてからすごい集中する。一番ハッキリしていた気がします」と気分転換のすべを身に付け、後半の逆襲につなげた。
先場所前は新型コロナに感染。隔離期間の影響で稽古量も減り、味覚障害も残っていた。現在は味覚も回復。この日も部屋の関取衆らを相手に約20番取るなど、先場所からは一転、夏場所に向けた調整は順調だ。「しっかり調整して、あとはけがをしないようできたら、それなりに相撲は取れるのかなと」と手応えをにじませ「優勝争いから遠ざかっているので、そろそろ参加したい」と目標を掲げた。