史上初親子日本一の斉藤立 天国の父からは「褒められることはない。自分の前では厳しいので」

 初優勝の斉藤立(中央)は家族との記念撮影で笑顔を見せる。左は兄の一郎さん、右は母の三恵子さん(代表撮影)
 斉藤立(上)は延長戦の末に影浦心を破り初優勝を果たす(代表撮影)
 準決勝で原沢久喜(右)を攻める斉藤立(代表撮影)
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 「柔道・全日本選手権」(29日、日本武道館)

 体重無差別の日本一決定戦が行われ、1988年大会の優勝者で95キロ超級五輪2連覇の故斉藤仁氏の次男・斉藤立(20)=国士舘大=が決勝で、21年世界王者の影浦心(26)=日本中央競馬会=を14分超えの死闘の末、足車で技ありを奪い優勢勝ち、初優勝を飾った。親子制覇は史上初となる。

 斉藤の一問一答は次のとおり

 -優勝して

 「すごくうれしい。疲れがあるので、休みたい」

 -4月上旬の選抜体重別でも勝った影浦戦。自信はあった?

 「自信というか、最後は気持ちだった。勝たないといけないと思ったので、思い切ってやりました。(相手は)すごく研究してきていた。予測と違ったが、やりながら弱点探しながらだった。途中でみつけられた。自分の柔道ができた」

 -親子制覇

 「とくに何も思わない。思ってしまうと、飲み込まれてしまうと思うので。まだまだこれから」

 -優勝をお父さんは褒めてくれると思う?

 「まだ課題があったので。握手してから、課題を言われると思う。自分の前では厳しいので。褒められることはないと思う」

 「自分は強いと思ってないですし、日本一とは自分で思っていない。負けたときに関係者や親族、色んな人が悲しむ姿見たくなかった。何が何でも負けられない気持ちだった。気持ちが折れそうな時もそれを思い出して、“俺は絶対に負けへん”。何が何でも勝って恩返しするんだという気持ちで勝てました」

 -パリ五輪に向けて

 「自分はまだまだ全盛期じゃない。これからの選手。しっかりピークをパリにもっていきたい」

 -喜びが控えめに見える

 「五輪に優勝するからです。うれしかったけど、こんなところで終わっていられない。次をみていると、慢心とかはない」

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