14歳・比嘉もえ 史上最年少AS代表デビュー戦 元プロ野球選手の父譲りの強心臓で演技完遂
「アーティスティックスイミング・日本選手権」(2日、辰巳国際水泳場)
世界選手権(6月、ブダペスト)代表の比嘉もえ(14)=AS広島、吉田萌(26)=ザ・クラブピア88=組がデュエット・テクニカルルーティン(TR)にオープン参加し、90・8857点だった。故障した東京五輪代表の安永真白(井村ク)の代役としてデュエットに大抜てきされた史上最年少代表の比嘉は、チームTRにも出場し、代表デビュー戦を完遂した。
父は元阪神・鳥谷敬氏と早大時代の同期で、広島でプレーした元プロ野球選手の寿光さん。入団2年目には代打で初打席初本塁打を放った。比嘉もこの日、父譲りの強心臓を発揮。171センチの長身を生かし、パートナーの吉田萌に後れを取らない演技を見せた。代表初戦にもかかわらず「久しぶりの試合で楽しかった。ワクワクした」とひょうひょうと語った。
中島貴子ヘッドコーチも「自分の体を扱う技術が高い。5個注意があったら一発で直してくる」と能力の高さを絶賛。24年パリ五輪での活躍に期待がかかる14歳。世界選手権へ向け「メダルを獲りたい。中学生でもできるところを見せつけたい」と意気込んだ。
◇比嘉もえ(ひが・もえ)2007年9月15日、広島市出身。市立天満小3年から競技を始める。6年の全国大会でソロ、デュエット、チームで3冠を達成。日本代表として出場したロシア・マトリョーシカ大会のソロで銅メダルを獲得した。市立観音中に進学。21年の日本代表選手選考会で好成績をきっかけに、日本水泳連盟から特別推薦を受け、史上最年少の日本代表に選出された。父は元プロ野球選手の寿光さん。AS広島所属。171センチ、52キロ。