女子やり投げ・北口V 東京五輪銅に勝った 世陸標準あと7センチ「越えられる」

 「陸上・セイコー・ゴールデングランプリ」(8日、国立競技場)

 女子やり投げが行われ、日本記録保持者の北口榛花(24)=JAL=が63メートル93で東京五輪銅メダリストのケルシー・リー・バーバー(豪州)を破って優勝した。男子100メートル決勝は、東京五輪代表の小池祐貴(26)=住友電工=が10秒22(追い風0・1メートル)で2位。19年世界選手権覇者のクリスチャン・コールマン(米国)が制した。デーデー・ブルーノ(セイコー)は予選敗退。多田修平(住友電工)は左太もも裏の違和感で予選を棄権した。

 1年前、悔しさが残った国立の地で、北口が進化を証明する放物線を架けた。力強く放たれた1投目で63メートル93をマーク。両手を突き上げてピョンピョンと喜んだこの一投を、19年世界女王で昨年の東京五輪銅メダリストのバーバー(豪州)も上回ることはできず、優勝を飾った。

 「(1投目は)もっといくかなと思ったんですけど」と苦笑いしつつ「ハイレベルな中で戦えたし、(東京五輪ではいなかった)お客さんの前で競技ができて楽しかった」と、笑顔で振り返った。

 昨夏の東京五輪では日本勢57年ぶりの決勝進出を果たしたが、決勝では抱えていた左わき腹痛を悪化させて12位に終わり、入賞すら逃した。今回の記録は7月の世界選手権(米オレゴン州)の参加標準記録64メートルに7センチ及ばなかったが、メダリストを倒したという結果は確かな自信になる。

 今後は6月の日本選手権(大阪)までに参加標準の突破を目指す。「越えられると思っています」。天真らんまんな笑みには、確信が宿っていた。

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