2030札幌五輪招致へ「オールジャパンで機運醸成を」プロモ-ション委員会が発足
2030年冬季五輪・パラリンピックの招致を目指す札幌市と日本オリンピック委員会(JOC)が設置した「北海道・札幌2030オリンピック・パラリンピック・プロモーション委員会」の第1回会議が10日、札幌市内のホテルで行われた。大会実現に向けた国内の機運醸成を目的に、政界、経済界、スポーツ界など各界の有識者が一堂に会し、約2時間意見を述べ合った。
同委員会の最高顧問にはスポーツ議員連盟の麻生太郎会長、特別顧問に東京2020組織委員会の橋本聖子会長、顧問にスポーツ庁の室伏広治長官、会長には北海道商工会議所連合会の岩田圭剛会頭、会長代行としてJOC山下泰裕会長と秋元克広札幌市長をはじめ、委員には各界の有識者が名を連ねている。
会議に出席したJOC山下会長は「冬季五輪パラリンピックの招致で、大会開催の意義、メリットを議論いただきながら、より多くの人に理解いただき招致に賛同いただくことを目的に、オールジャパン体制を象徴する組織」と同委員会の趣旨を説明。「五輪パラリンピックを(国内で)開催することにさまざまな意見がある。多額の予算が掛かることに懸念の声もある」と慎重な意見も念頭に置いた上で、「自国で開催される大会は社会の変革を後押しするものであるべきだと思う。持続可能な社会を世界に発信すべきまたとない機会」と語った。
同委員会の岩田会長は「(大会を)一過性のスポーツイベントではなく、共生社会の実現など地域社会の発展に大きく寄与し、ウインタースポーツの一大拠点として、札幌の地位を世界に示す絶好の機会になると確信している。(各界の)オールジャパンの方々に専門的な知見から大会開催の意義を議論し、機運醸成につながるメッセージを発信することで国民の共感を得ていきたい」とあいさつした。