“ひねり王子”白井健三コーチ指導の土井陵輔が世界切符獲得「持ち味は笑顔」床1位

 跳馬の着地を決める土井陵輔(撮影・高石航平)
 母校・日体大「必勝」の横断幕を背に跳馬の演技をする土井陵輔(撮影・高石航平)
 鉄棒の演技を終え、グータッチする土井陵輔(左)=撮影・高石航平
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 「体操・NHK杯」(15日、東京体育館)

 男子決勝が行われ、4月の個人総合の全日本選手権で3位だった土井陵輔(20)=日体大=が全日本選手権との合計255・995点で3位になり、世界選手権(10月開幕、英リバプール)代表に決まった。同代表に既に内定していた東京五輪2冠の橋本大輝(20)=順大=は257・793点で連覇。神本雄也(27)=コナミスポーツ=は2位で、同代表に決まった。

 世界切符を勝ち取り、持ち前の笑顔がはじけた。土井は最初の床運動で全体トップの14・733点を出すと、他の種目も大きなミスなく通しきった。初の世界切符獲得を「本当にうれしいです。全日本で3番になったからこそ、(順位を)深く考えずに演技した」と喜んだ。

 土井は日体大3年。体操男子の16年リオ五輪団体の金メダルメンバーで“ひねり王子”の愛称で呼ばれる白井健三コーチに指導を受け、日体大を拠点にする内村航平さんに練習方法のアドバイスをもらうこともあるという。白井コーチには「持ち味は笑顔だよ」と緊張をほぐしてもらっており、この日も試合前に「歯が見えてるからマシだよ」と後押しを受けた。「笑うことでリラックスできるし、切り替えができる」と、自然体の演技が好成績につながった。

 白井コーチが「これほどそろっている選手は数えるほどしかいない」と舌を巻く存在は、跳馬では恩師の名を冠した「シライ」にも挑んでいるという。伸びしろ抜群の20歳へ、白井コーチは「足りないのは経験。日本代表はこんなものだとつかんでほしい」とエールを送った。

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