隆の勝が初金星 6度目挑戦で大殊勲「本当にうれしい」 照ノ富士撃破でトップ並走

 寄り切りで照ノ富士(右)を破る隆の勝(撮影・堀内翔)
 攻める隆の勝(左)
2枚

 「大相撲夏場所・8日目」(15日、両国国技館)

 平幕隆の勝が横綱照ノ富士を寄り切り、初の金星を挙げた。三役復帰を期す実力者が2敗を守りトップに並んだ。3大関は白星でそろい踏み。御嶽海は遠藤をはたき込んで4勝目、貴景勝も小結大栄翔をはたき込んで5勝目。正代は小結豊昇龍を寄り倒して2勝目を挙げた。1敗が消え、トップが2敗の隆の勝、玉鷲、碧山、佐田の海、一山本の平幕5人と混戦の折り返しとなった。

 はじき返され続けた横綱の壁をついに破った。6度目の挑戦でつかんだ初金星。満面の笑みを浮かべた隆の勝は「本当にうれしい。上体を浮かせることだけを考えて、思いっきり行こうと思って。胸を借りるつもりで、全力で前に攻めた」と会心の一番を振り返った。

 素早い立ち合いから、右のど輪で照ノ富士の上体を起こすと、もろ差しになって一気の寄り。土俵際で粘る横綱に裏返しにされたが、相手の左足はすでに俵を割っていた。

 一人だけ立ち止まっていられなかった。先場所は自身が小結、新関脇を若隆景と阿炎が務め、同学年が三役にそろった。「同学年で一番上にいたい気持ちがある」と意気込んだが、初優勝した若隆景、勝ち越した阿炎の陰で、4勝11敗とただ1人負け越し。平幕に落ち、悔しい思いを味わった。

 そのリベンジに燃える中での大殊勲。同世代へのライバル意識を問われると「負けていられない思いはある。そこだけ見すぎてもだめだなと思うので。自分のやるべきところで、やれるだけやることを考えている」と先場所とは気持ちも一新。自分に集中して相撲が取れている。

 中日を終え、2敗のトップ5人全員が平幕という大混戦。隆の勝は「あまり星は意識しないように。いつも通り自分らしい相撲を取ることだけに集中したい」と気を引き締めた。「いい流れできているので、この流れで戦っていきたい」。照ノ富士を破った自信を胸に、後半戦もこのまま勢いに乗っていく。

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