25年世界陸上招致へ、国立競技場視察で寺田明日香が熱弁「出れるものなら出たい」
世界陸連は26日、2025年の世界陸上の開催地に日本が立候補したことを受け、評価メンバーが国立競技場視察を行った。視察には日本陸連の尾縣貢会長、スポーツ庁の室伏広治長官、陸上女子で東京五輪代表の寺田明日香(ジャパンクリエイト)が同行。寺田は「オリンピックの時は国立競技に多くの方が実際に入って競技を見ていただけなかった。それを選手たちにも楽しんでほしいし、多くのスポーツファンの方々にも楽しんでもらえる機会になれば」と呼びかけた。
寺田は世界陸上に2009年と2019年の2度出場。一度は引退したが、出産とラグビーへの挑戦を経て、再び陸上で東京五輪に参加した。それだけに、「(東京五輪で)国立競技場で走る姿を娘に見てもらいたかったのですが、無観客開催のため残念ながらその夢はかないませんでした」との思いがあるという。
寺田は世界陸上の評価メンバーに向けて、「本来ならば昨年のオリンピックで満員の観客が埋めたであろうこの国立競技場を、世界陸上開催で多くのスポーツファン、未来ある子供たちで埋めてほしい」と熱弁。開催が決まった際には「出れるものなら出たい」と、25年まで現役を続けることにも前向きだった。
開催地は7月13日~14日に米オレゴン州で開催される世界陸連の会議で決定される。立候補国の公表はされていないが、尾縣会長は「立候補は4カ国あります。それぞれがかなり強敵。高い評価を受けていると思っていますが、他のところはわかりません」と話すにとどめた。